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December 31, 2007

2007年の総括

 いよいよあと1時間で2007年が終了する.今年の元旦に掲げた7つの目標について総括してみる.

1)教育の基礎基本を身に付ける
 情報研の「宮崎コーナー」で『学習と教育の心理学』を発表させていただいて以来,学習理論に関する書籍を何冊か読んだ.最近は,インストラクショナル・デザインなどの授業づくりの本からも多くを学ぶことができた.また,教育法規や今日的な教育問題に関する勉強も,大学院の授業や本を通じて学ぶことができた.さらに,専門教科である社会科教育では,社会科の授業づくりを理論と実践から学ぶことができた.
 これらはいずれも,今までのぼくに欠けていた基礎基本であったということが,この一年でよく分かった.

2)教育の情報化のための研究を行い、論文にまとめ、日本教育工学会と全日本教育工学協議会で発表する
 次の3つの論文発表をさせていただいた.
「政令指定都市の教育の情報化研修の実態把握」 
 宮崎靖 高橋純 堀田龍也 松井香
 第23回日本教育情報学会(茨城 常磐大)
「教育の情報化に関する校内研修と教員のICT活用指導力の実態把握」
 宮崎靖 高橋純 堀田龍也
 第23回日本教育工学会全国大会(埼玉 早稲田大)
「政令指定都市の教育の情報化研修の現状と課題の把握」
 宮崎靖 高橋純 堀田龍也 松井香
 第29回北陸三県教育工学研究大会(福井 映像文化センター)
 まだまだ論文の書きぶり・発表の精度は上がらないが,回数を重ねることで少しずつは進歩しているように思う.

3)放送教育の普及に努め、OB会を成功させる
 現場を離れていたので放送教育の実践はできなかった.しかし,放送教育の全国大会に参加しポスターセッションを行うことができた.また,夏のOB会では,そのポスターセッションを提案することができたし,木原先生のご指導の下,暑い大阪で,厚い仲間と,熱い議論ができた.とてもいい思い出にもなっている.

4)授業の技能を高める 
  1月に2つ,2月に2つ,3月に1つの自主校内公開授業を行った.指導案と結果報告をそれぞれA4用紙1枚にまとめ校内の先生方にお配りした.2週間のサイクルで回すのは大変だったけど,回数を重ねるごとに,自分の授業力の足りないところがはっきりと見えてきたのでよかった.

5)資格試験を受ける
 初級システムアドミニストレータ試験を春に受験し不合格だったが,再度挑戦した秋の試験では合格できた.

6)研究助成に応募する
 松下教育研究財団の助成に応募するも,助成はかなわず.力不足を実感した.

7)毎月5冊以上本を読む
 9つの月で,「月5冊以上」という目標を達成することができた.また,年間合計101冊読むこともできた.やはり学ぶ時間を与えていただいていることが大きいと思う.

 その他にも,アメリカ・ケンタッキー州のマレー州立大学への訪問をはじめ,国内の小学校を視察したり,研究会・セミナーなどにも数多く参加したりして,広く学びを求めることができた.

 以上のように,2007年は掲げた目標を全て達成することができた.このようなよい結果が残せたのも,大学で日々ご指導いただいた高橋先生や研究室の方々,温かく見守ってくださっている堀田先生をはじめ,県内外の多くの先生方のおかげである.また,古村校長先生をはじめ石動小学校の先生方,そして県・市教委の方々など関係される皆様には,学業に専念できる環境を提供していただき感謝申し上げたい.もちろん,家族からの理解と協力も大きな支えになっていた.
 これほど多くの皆様に支えていただいたことを実感できる一年はなかった.

 みなさん,本当にありがとうございました.

 

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December 30, 2007

子どもを見る目の鍛え方入門

 51hz3wy0awl__aa240_有田和正氏著の『若い教師に贈るこの一冊2 子どもを見る目の鍛え方入門-子どもの見方がうまくなる十二章-』を読んだ.有田氏のいう「子どもを見る」というは,子どもから表出されるもの(外観・様子・言動など)を正しくとらえ《情報収集》,その子どもを深く洞察するとともに《分析》,その子どもを伸ばす先見的な指導ができる《実行》までを示しているのだと思われる.

 各章の印象的だったことは,次の通り.
一章:「見る」の5段階(ながめる,見る,よく見る.見つづける,見ぬく)
二章:力んでは,逆に見えなくなる 自然体で
三章:子どもを知る楽しさを知ること
四章:きちんとした技術がなければ,子どもは見えない(予測をもって見る)
五章:子どものプラス面を見て,暗示をかける(誉める)
六章:基本的な技能や人間性を高めるためにめあてや計画性をもって教師も学び,子どもたちが自ら学び合い高め合う学級をつくる
七章:一人ひとりを的確に動かし,的確に育てる琴線にふれることばをさがす
Cimg0956八章:子どもの才能は突然大きく伸びることがあり,一人ひとりは異なる.
九章:「ありがとう」を連発し尊敬される教師に,他人(子ども,母親,教師)の目や手を借りる教師に
十章:本当にわかったかどうかとらえるために,細かな基準や次のめあてを示す
十一章:音読とともにノートづくりを鍛え,教師は赤ペンを入れすぎない
十二章:子どもをうまく見られる教師は,教師もうまく見ることができる

 この本を一通り読み有田氏の数々の実践に触れ,自分には「子どもを見る確かな目」がかなり不足していることに気づいた.最近,同年齢のO先生が実践記録を書かれている様子を見た.O先生は,一人の児童に対する日々の克明な記録をもとに実践をまとめられていた.きっと,O先生のような教師こそ,有田氏が述べているプロの「見る目」をもとうとしている教師ではないかと思った.
 
 なお,本文の中に,今年の5月に札幌でお世話になった新光小の新保教頭先生の名前が載せられていて驚いた.また,八章に示されていた図は,先日内田洋行の大久保常務が示された図と似ていた.これにも驚いた.

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December 29, 2007

07情報研(12月)

 26日,12月の情報研が行われた.今回は,5件の提案があった.

 表先生からは「研究の種」ということで,身近なことから「研究してみたい」と思われているネタを6つ紹介してくださった.ぼくは直感的に一番最初のネタがいいと感じた.すると,高橋先生も「1つ目ですね」とおっしゃった.それは,フラッシュ型教材の効果に関する研究である.Cimg0721提案後,先日大阪でのセミナーで表先生が実演されたのフラッシュ型教材の模擬授業を見せていただいた.それは本当に素晴らしいもので「芸」の域に達している思った.

 Cimg0730此川先生も研究のネタの提案だった.國香先生の研究を参考にされた研究である.此川先生の人から学ぼうとする真摯な態度はいつも素晴らしいと思っている.今後はさらにみなさんからアドバイスを受け,少しずつ形にづくられていくと思われる.

 三原先生からは,校務のデータ管理についての相談だった.校務のデータ管理のためには,適切な保存のルールが必要になる.それに対してみなさんからは,「フォルダの構成」や「バックアップシステム」などについての意見が出された.ぼくは,「問題」「対策」が整理されて書かれていた三原先生のレジュメがとても参考になった.

 中山先生からは,先日お聞きした「ゲーム機器利用に関する調査と実践」の研究が報告された.聞かれたみなさんもとても興味を示され,「親にとって子どもの実態が分かることはうれしいと思う」のような意見も述べられた.

 Cimg0745ぼくは,修論の中心なる研修プログラムの試作をみなさんに見ていただいた.そして次のようなご意見をいただくことができた.
・スライドに書かれている「正しく理解させる」「思考を焦点化する」という言葉のイメージがつかめない.
・研修の最初に「この研修では○○をねらっている」を示した方がいい.また,研修内容を絞った方がいい.
・受講者の緊張感や不安感を取り除くことが大事である.例えば,研修の流れを示したり,モデリングできるようにしたりする配慮が必要である.
・中身に言及した研修をするためには,何をやっているのか分かる写真でなければいけない.
貴重なご意見をいただいたので,それを参考に早速試作の改良に取りかかろうと思う. 

 高橋先生もおっしゃっていたが,この研究会には,分野のごとに精通している方(エキスパート)がいらっしゃる.だから,提案すると必ず的確なご意見をいただくことができる.そういう意味で,高橋先生が主宰されるこの情報研が毎月行われることは意義深い.来年も情報研の先生方から教えていただきながら,自分の研究を進めていきたい.
 

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December 28, 2007

我が家の年の瀬

 Cimg075628日,朝5:00に南砺市にある親戚の家に母と子どもらと4人で向かった.親戚の家に着くと,納屋の中で叔父と叔母が準備万端整えて待っていてくれた.竈(かまど)の火は赤々と燃え,蒸籠(せいろ)からは勢いよく湯気が上がっていた.30分ほどして,臼に蒸し上がったばかりの餅米を入れる.早速,子どもらは,母が作ってくれたおぎりをほおばっていた.Cimg0775ぼくは,母の手返しで三臼(みうす)餅をかった(ついた).「ペタン,ペタン」といい音が聞こえるとテンションが上がり,息も上がった.そして,腕はだんだん上がらなくなった.70才を迎えた叔父が,全く息を弾ませることなくつきあげてしまうのを見て,体力の無さを実感していた.Cimg0787一方,子どもらは笑顔いっぱいでつきたての餅を食べたり,手伝いをしたり,杵をもって餅ついたりしていた.今年の正月は自分でついた餅が食べられなかっただけに,今から正月が楽しみになった.

 7:00過ぎには家に返り早々の大掃除に取りかかる.前日は玄関を一人できれいにした.この日は子どもらと一緒に,中庭,背戸,窓,照明器具の掃除を行った.子どもたちは体も大きくなり,大概のことはできるようになっているし,「任せた」と言えば自分なりのこだわりをもって働いてくれる.おかげで思った以上に仕事がはかどった.

 15:00過ぎには妻と子どもら4人で高岡へ買い物.高橋昆布店とフレッシュ佐竹でお節料理の材料を購入.妻は,娘に買いそろえる材料についてあれこれ教えていた.Cimg0806家に戻ると,早速二人は台所でお節作り始めた.「分量はだいたいでいい,体で覚えなさい」という妻の言葉にを聞いて,娘はなんとかついていこうと真剣に取り組んでいるようだった.

 今年も一昨年まで同様の我が家の年の瀬を迎えている.正直いって「忙しい」「面倒だ」と感じる準備ではあるが,その準備があるからこそ,正月を迎える喜びも大きいのではないかと思う.

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December 27, 2007

有田和正の授業力アップ入門

 51xdbhnnvel__aa240_有田和正著の『有田和正の授業力アップ入門-授業がうまくなる十二章-』を読んだ.この本には「若い教師に贈るこの一冊」というキャッチコピーが付いている.しかし,ぼくには,初めて知ったことや分かり直したことがたくさんあった.つまり今の自分には,若い時代に教師が備えるべき「技」が未だに分かっていない,できていないことがたくさんあるということである.

 有田氏は,第一章で,授業における教師の技術を5つに規定している.それは,「発問・指示」「板書」「資料活用」「話し合い」「話術・表情・パフォーマンスなどの技術」である.そして,プロの教師になるためには,その5つのが「人間性」の中に入り込むことが必要だと述べている.以前,堀田先生に「人間性は簡単には身に付かない」と教わったことがある.やはり教師としては,5つの技術を身に付け,高めていく必要があるのだと考えた.

 また,,この本には,5つの技術のように教師が知っておくべきことがより具体的に書かれている.例えば,
チョークの色づかい・・・白が基本,赤は何としてでも覚えてほしいもの(ノートに書かせたいこと),黄は「はてな?」・わからない内容
3つのネタ(教材)の条件・・・①おもしろいこと②基礎基本的なことが含まれていること③学習方法がよくわかること
18の学習技能・・・①「はてな?」発見技能②~⑭調べる技能(辞典,事典,教科書,地図帳,資料集,参考書,パソコン,新聞・雑誌,問う,聞く,見学,観察,実験)⑮書く(メモ・記録)技能⑯考える技能(自分考えをもつ)⑰話し合う技能(広める,深める)⑱表現技能
教える内容のプロになるための3つの提案・・・①常識を疑ってみる②アンテナを高く・広くはりめぐらせる③旅をすること

 また,次のような印象的な記述があり,有田氏の知識や考え方から大いに学ぶことができた.
「いかに多くの布石がなされているか,さりげない指導の中にいかに多くの学習技能を鍛えているか,いかに息の長い授業であるか」
「手当たりしだいに本を読め・常にメモ用紙をもて」
「人生最大の財産は,ユーモアのセンスであり,人間性そのものである (ユーモアとは対応の技術である)」
「教師は.社会的嘘,つまり『暗示』にかけることで子どもを教育することがかなりある」
「人間は絶対に変わるし,変えられることができると考えて,教育にあたりたい」

 この本と同じシリーズの本をあと2冊もっているので,この冬休みに読みたいと思う.

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December 26, 2007

研究室の大掃除

  Oosouji26日,高橋研究室で大掃除が行われた.ぼくが少し遅れていくと,既に掃除が始まっていた.どの人もそれぞれの場所を一生懸命に掃除されていた.ふと見ると,ホワイトボードには「仕事内容」「役割分担」「終了予定時刻」が書かれていた.
 Cimg0701流し台や戸棚を掃除する人,傘立てや下足箱を掃除する人,サーバーなどの機器を掃除する人,棚の整理をする人など,汚れを見つけては忙しく体を動かされていた.「自分たちの手で研究室をきれいにしたい」というこだわりがひしひしと伝わってきた.ぼくは窓のガラスふきをさせていただいた.
 Cimg0702掃除機で隅々にのゴミやほこりをとった.すると,今度は,手の空いた人から雑巾を持って床拭きを始められた.床まで拭くと部屋全体がとってもすっきりした.

 掃除の途中に研究室へ入って来られた高橋先生は,「そういえば,今日が,大掃除だったね」と話された.掃除終了後,教え子たちと一緒にお昼を食べられながら,ねぎらいの言葉をかけていらっしゃった.

 「言われてもやらない人が増えている」と聞くことがよくある.しかし,高橋研のみなさんは,自分たちから進んで何事にも向かう.素晴らしい.しかも,仲間と協調しながらよりよくしようと前向きに取り組む姿勢はきっと社会人になっても高い評価が得られるだろう.この研究室へ入ってから,厳しくも温かく高橋先生からご指導を受け,謙虚な姿勢で毎日コツコツと努力することが身に付いているからこそできるのだと改めて思った.

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December 25, 2007

授業に命を吹き込む技

 41thp1rxp6l__sl160_『学力が身に付く授業の技』シリーズの第3巻,江間史明氏編著の『授業に命を吹き込む技』を読んだ.この本は,子どもが自分で学びを確かにつくり出していくことを支えるために,教師の「技」のレパートリーを広げることを目的として書かれている.これを読んで,分かった気になって使っていた言葉の意味を再確認したり,内容がよく分かっていなかったことを十分に理解したりできたので,とても参考になった.今後は,授業づくりのヒントにしたり研究のための基礎知識を調べたりするために,この本を活用していこうと思う.

■指示
  適切ではない指示とは,暗示的で,曖昧で,揺れがあり,文脈性が見えなく,子どもとの距離が遠く感じられるものである.そのような指示に陥らないように,フレームワークという発想と方法で考える.フレームワークの中で子どもを放し主体的に活動させるために,「時間,空間,条件,ルール,ゴール,表現法など」を,モデルの提示イメージ説明などにより早期にクリアに明示して行く.
  例えば,授業の導入場面で,あいさつなど形式的なセレモニーをしないで,いきなりフラッシュカードを声を出して読むという活動から入るというやり方がある. 

■発問と発表の間
  子どもが発表をしないという状態に陥る場合ある.それは,発表する事柄が用意・整理がなされていない場合が多い.そこで,ノートに考えを書かせるのだが,そのときには,「文題(ゴール)の指示」「時間の指示」「足場(条件)の指示」を行い,根拠となる理由を書かせるようにすることが大切である.

■ティーム・ティーチング 
 ティーム・ティーチングの利点は,
・質の高い教育が保障される
・新しい方策を生み出す
・多様な児童・生徒の見方・対応ができる
・子どもの社会が学級を超えて広がりダイナミックになる
 一方,「打ち合わせに時間がかかる」「教材準備が大変」「役割が固定してしまう」「T2(補助的な役割)がわからない」「TTが少人数指導に変わった」などの問題点もある.
 TTのパターンは,
・主-副パターン:一人が指導し,他は個別指導・観察・助手
・主-主パターン:課題別グループをそれぞれが担当(少人数指導も含む)
・副-副パターン:子どもの追究のアドバイザー役
の3つがある.特にT2は,授業の展開に応じてその役割が変化するので,大変な面がある.
 うまくティーム・ティーチングを行うためのキーワードは,子どもの優先チーム意識臨機応変である.

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December 24, 2007

ゴーゴーのクリスマス会

 23日,これまで毎年恒例だったゴーゴー7のクリスマス会が,今年も行われ,5つの家族,計18人が我が家を訪ねてくださった.それぞれに飲み物や食べ物を持ち寄ってきて楽しむというのが,この会のやり方.我が家は会場準備がメインの役割,朝から4人でみなさんを迎える準備をした.

 午後4時30分ごろ,みなさんがぼちぼちとお越しになった.大人は,早速乾杯,宴をスタートさせた.しかし,子どもたちは,「まだ来ていない人がいるから」ということで飲み食いを控え,女チームと男チームに分かれて遊び始めた.
 Cimg0567女の子は,ジャニーズのアイドルが載った雑誌で盛り上がったあと,みんなで百人一首を始めた.男の子は,サッカーゲームやトランプ,将棋,風船バレーボールを始めた.Cimg0673昔は,始める前にぼくがいくつか注意をしていたが,今では,中1のお姉ちゃんたちはもちろん,小5の弟くんたちも人の家を使っているという自覚をもって行動しているので,ほとんど注意することがなかった.また,「今日はみんなで楽しむ」という目的もみんなで共有されている.しかも,電子ゲームや漫画はもってこないという暗黙の了解もあるようだ.だから,互いに誘い合って,みんなで1つの遊びを楽しんでいた.
 Cimg0577午後6時頃から子どもたちは食事を始めた.食べ物や飲み物をこぼすといったこともなく,食べ終わった後,机の上のものをちゃんと片付けていた
 そんな子どもたちの成長した姿を見て喜んでいたのはぼくだけはないと思う.
 大人チームは,子どもの話や仕事の話,ドラマの話から将来の町づくりの話まで,思い思いに語り合って盛り上がっていた.これまでのおつきあいから「心を許せる仲間」という意識も強く,心を開いて話せる雰囲気がある.
 気づいてみると,深夜近くになっていた.「お開き」の合図があるとみなさんの行動は素早く,あっという間に片付いた.「またやろうね」という思いでみなさんを見送った.

 今年は,長女たちが中学生ということもあり,「クリスマス会はもうできないかなあ」と思っていたけど,みなさんのおかげで本当に楽しい時間を過ごすことができた.ぼくは,そんなお礼の気持ちをメールに書いて送った.すると,全ての家族から次のような返信メールが届いた.
・みんな忙しいのに集まって、賑やかで楽しい時間を過ごさしていただいて最高です.
・久しぶりに皆さんや子供達の近況を聞けたり、凄い楽しかったです. みんな本当に仲がいいなあと思いました.
・またみんなとの思い出が増えました.子供達も楽しそうに遊んでるのを見て安心しました.
・実は早くから「今年もあるかなXmas会」と言っていました.チビたちはただ楽しみにしていましたが,お姉ちゃんたちの間では「みんな忙しいし,無理なのかなぁ?」の声も・・・.でも、みんなで集まれて本当によかったです.
・やっぱりこのメンバーが集まると、いつも楽しいです。次回もまた皆さんと楽しくやりたいですね.

 来てくださったみなさんに喜んでいただき,本当にうれしい.
 ゴーゴーのみんさん,来年も是非やりましょう.

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December 23, 2007

第7回07デジタルコンテンツ活用プロジェクト

  22日,今年7回目の07デジタルコンテンツ活用プロジェクトを行った.今回も中山先生と谷崎先生の3人だったけど,前回同様,たくさんの学びが生まれた有意義な研究会だった.

 中山先生からは,ゲーム機利用に関する調査と実践について話をしていただいた.「インターネットよりもゲーム機が心配」という保護者のニーズが,今回のきっかけになったそうだ.ぼくは,前回のインターネットのチェックリストの研究もそうだけど,中山先生の目のつけどころの鋭さに驚かされた.ゲーム機については,保護者も関心が高く,生徒指導の面からも先生方の共感も得られやすい.また,子どもたちの意識や態度の変容もしっかり調査できる.すでに養護教諭の先生と共同で家庭への働きかけも始まっているそうだ.きっといい実践・研究になると思う.

 Cimg0540谷崎先生からは,休み明けに提出される実践記録について話をしていただいた.すでに研究主題や仮説,そして,構想図まで仕上がっている.今後は,順序をうまく考えて実践の結果を書いていく段階へと進んでいく.11月の小学校教育課程研究集会では,総合的な学習の時間の指定校として公開授業をされるなどとても忙しくされていたが,見通しをもってきちっと仕事を進められているあたりはさすがという感じだった.

 最後に,ぼくが作った研修パッケージについてご意見を伺った.特に指摘をいただいた点は言葉遣いである.
・研修指導案に「話す」と書いてあるが,それでは「発問・指示する」ということが伝われらない
・ワークシートに「期待する効果」と書かれているが,それでは「何を書けばいいのか」と悩んでしまう
自分だけの考えは所詮「井の中の蛙」.他人の方の目を通してもらうことで,少しずつみなさんに理解してもらえるようなものへと変えていくことができる.

  たった1時間半だけど,時間を見つけて集まっていただき,互いに意見を交換し合えるこの研究会は本当に貴重である.今日の指摘を活かして修正したものを,26日の情報研に提案し,さらに多くのみなさんからアドバイスをいただこうと思う.

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December 22, 2007

とやま国際センター

 Cimg051519日の午前中,富山駅北のタワー111にあるとやま国際センターを視察させていただいた.これは,田尻先生の社会科教育特論Ⅰの授業の一環である.
 Cimg0476対応してくださった中村さんから,国際交流の歴史的変遷,県内の外国人の現状,そして「他文化こどもサポートセンター」という事業について約1時間半にわたって説明を受けた.ちょうど10月・11月に外国人指導の実態調査のために訪問させていただいた学校がいずれも射水市内だったので,射水市で展開されている「他文化こどもサポートセンター」に興味をもった.

 「他文化こどもサポートセンター」は,外国人の子どもたち居場所づくりを当面の目標として,とやま国際交流センターと射水市が共同で進めている事業である.まずは,外国人の子どもたちを支援してくれるボランティア(サポーター)を募り,その方々が主体となって,公民館など公共の場で子どもたちの支援をしていく.そして年に何回かその家族も集めて交流会を行うというのが事業の中身である.
 Cimg0490現在50名程度のサポーターが登録し何度か研修を受けているそうだ.そして,今年の11月に第1回の交流会を射水市の橋下条公民館で開いた.当日は,定員を超える200名ほどの親子が参加し,日本の遊び(折り紙や凧づくりなど)や外国の方の踊り,会食を通じて楽しい時間を過ごし盛況だった.
 Cimg0508その様子は新聞でも大きく取り上げてられていた. 2年目はコーディネータを養成し,3年目には関連事業としてフォトコンテストなどを検討しているそうである.そして3年後には,「他文化こどもサポートセンター」の事業は射水市に引き継がれるというシナリオが描かれている.
 ぼくは,このシナリオのよさを次の3点であると考えている
・交流の場の提供がメインにされていること
・市(行政)とボランティアなど(市民),そして外国人の3者それぞれが役割を担っていること
・先を見据え,ボランティアやコーディネータなど人材を地域で育成していること
 
 Cimg0509実は,中古車の販売業を営む外国人のことが射水市としても問題になっている.また,外国人の子どもを受け入れている学校や地域も必ずしも順調ではない.もちろん,外国人のみなさんも自分たちのことが理解されていないと不安に感じていると思われる.そんな一人一人がデメリットに感じていることを,この事業は,3者をつなぐ場をつくるという手法でみんなのメリットに変えようとしてる.それを進める中村さんらの知恵と行動力は素晴らしいと思った.

 Cimg0512また,その後の懇談会で印象的だったのは,ブラジル人のエヴェルソンさんの,
日本の先生が,外国人の子どもたちの扱い方をもっと工夫してほしい
という真剣な言葉だった.ぼくが訪問した学校では,外国人の子どもたち対して配慮しようという先生方の温かさが感じられた.では,エヴェルソンさんのおっしゃるような「扱い方のさらなる工夫」を行うためにはどうすればいいのだろうか.ぼくなりに考えた結果,
・外国人の子どもたちへの指導内容指導方法ある程度体系化したものをどの先生にも身に付けられる機会をもつ
・人的な環境を整えるのが難しいのなら,指導する日本人の先生にとって使いやすく,外国人の子どもが分かるようになるツールを整える
の2点がポイントのように思える.「適切な対応をする」といった抽象的な言葉ではなく,「誰が」「何を」「どう使って」「どう指導するか」といった具体を明確に示すことが必要になる.また,ツールとしては,先日紹介した「にほんごをまなぼう」などICT活用がかなり有効だと言える.

 「みなさんが楽しく暮らせる社会をつくりたい」という中村さんの熱い思いと,経験や学びから導き出された確かな手法が実を結び,射水市では,他文化共生がうまく進み出している.このいい例は,国際理解の分野はもちろん,他の分野でも応用できることだと思う.他文化共生の現状と問題解決の手法を学ぶことができたいい視察だった.

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December 21, 2007

塾の効果を10倍にする家庭の習慣

  41imdb2bseil__aa240_早稲田アカデミー社長の須野田誠著の『塾の効果を10倍にする家庭の習慣』を読んだ.早稲田アカデミーは100カ所の教室をもつ2部上場の企業で,早慶高合格者7年連続全国№1をほこる名門塾である.その代表者が家庭に,正確に言えば親に何を求めているのか興味があったので,読んでみた.
  
 結論的に言えば,今世間でも言われるいるような「早寝早起き朝ご飯の習慣」や「明るい家庭」,「整理整頓ができる子どもは成績がいい」という話と,「子どもに合った塾,先生を選ぶこと」という話がメインである.「塾」という言葉を「学校」という言葉に換えてみると,全く合致するという部分もあるし,「そんなことは学校から言えない」という部分もある.
 しかし,それは塾の性質「塾は,進学校に合格させるというミッションにコミットしている」から考えれば当然のことである.つまり,塾というのは,「よりよい学校に合格するための学力や合格テクニックを教わるところ」なのである.それは,学校教育が目指すものとは明らかに違う.
 そもそも塾へ行くことは,「ピアニストになるためにピアノ教室に通う」「プロスポーツ選手になるために養成団体に入る」というのと何ら変わりない.ただ,この本にも「東大」という言葉がたくさん登場することに象徴されるように「どこの大学を出るか」という価値基準は現存し,その志向はより高まっているように思える.だから,保護者は塾に通わせ,自分の子どもを「1つでもランクが上の学校に進学させたい」と力を注ぐのだろう.
 ただ「成績を上げるには,一番負けたくない友だちをつくることが近道」という有名塾のトップが書いた言葉を,保護者はどう読み取るのだろうか.

 このように塾と学校は全く性質の違うが,家庭教育を何かを求めてるという点では同じなのかもしれない.まして公立学校は,「保護者は,子の教育について第一義的責任を有する」という教育基本法の遵守しなければならない立場にある.それゆえ,土堂小のように積極的に家族に働きかけ成果を上げていかなければいけないのかもしれない.
 しかし,人格の完成」という教育の目的達成を担う機関の一つである学校にとっては,家庭に「何」を「どう」伝えるはかなり難しいことだと思う.

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December 20, 2007

運に選ばれる人 選ばれない人

 51s847f52xl__aa240_桜井章一氏著の『運に選ばれる人 選ばれない人』を読んだ.桜井氏は,「雀鬼」と言われたプロの「代打」として名を馳せた人である.桜井氏,麻雀という勝負の世界に生きた経験から,人が「運」を手にするのではく,「運」自身が,人を選ぶのという考えをもったようだ.そして,どういう人が「運」に選ばれるのかをこの本を通じて述べている.但し,「宝くじが当たる」ような「運」は範囲外だそうだ.
 
  どういう人が「運」に選ばれるのか.桜井氏は,文庫版まえがきで真っ当な人と一言で表している.そして,本文の中で「真っ当な人」というのはどういう人なのかをいくつかの表現を用いて説明している.
間に合う人
 努力や準備ができている人,
 正しい選択や行動ができる人
感じる力のある人
大きくとらえて小さなものに気がつく人
変わり目が見える(見つける力をもった)
日常をきちんと大切にしている人
遊び感覚のある人 
 また「運」をつくる人とは,
・素直な感性をベースにした正しい選択と修正を積み重ねる
・準備,実行,後始末,整理整頓をする 
・違和感があればそこから離れる
・80%主義で望む
・不得意なことでも挑戦して克服する
などができる.そのような人の例として桜井氏は,入念なストレッチと道具の手入れをするイチローを取りあげている.ぼくもその通りだと思う.

 ぼくが,この中で印象的だったのは,「準備,実行,後始末,整理整頓すれば,平常心でものを見ることができる」という考え方である.また,「80%主義」という桜井氏の表現を,「本番では80%の力を出せればいい方なのだから,その元となる力の準備を100%以上する必要がある」と読み替えぼくは理解した.

 最近,「運」について書かれた本に関心が向く.それはなぜか自分でもその心理が分からなかった.
 どの本にも共通して述べられているのは,何かを成した人とは,単なる“ラッキー”でそれを手にした人のことではなく,ずっと先のことや広く外を見つめつつ,目の前のことを確実にこなしていく人のことである.たぶん,そのような地道で確実性のある生き方・考え方が世間では認められているのだと知りたかったのではないかという気がしている.

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December 19, 2007

教師という仕事と授業技術

 41af8cr5c5l__aa240_奈須正裕氏著の『学力が身に付く授業の「技」1 教師という仕事と授業技術』を読んだ.
 まず,“まえがき”に誤解されている授業の技について書かれていた.誤解されたことの1つは,意識だけを変えて教育改革をしようとした点である.つまり,教師が,理念を行為や技術を切り離して考え,「何を」「どうしていくか」を考えず,「支援が大事だ」と言われて,ただ迎合や放任にとどまっている姿を指しているのである.本来理念を理解するということは,実践の鮮明なイメージをもち,「自分がとるべき行為」と「行為を可能にする技術」を正確に特定することができるようになることを指しているのである.もう1つの誤解されたことは,目に見える効果だけを期待し,マニュアル的な技術の習得してただ機械的に発動している点である.本来使う技術は,どのような価値判断が前提とされているのか見極める必要がある. 

 次に,第1章の「教師の一挙手一投足と子どもの学び」は,同じ授業場面で教師がどのような対応をとるのか比べることで,本物の「教師の技とは何か」を説明している.その授業場面とは,「算数の文章題で,答えはあっているが式が違っている子どもが発言した」という場面である.
第1タイプ:その子の言い分も聞かずにその子の解答を消す教師
第2タイプ:「みんなはどうですか?」と他の子どもに判断を委ねる教師
第3タイプ:「先生やみんなに教えて?」と説明させるが,「算数ではそうしない」と最後には言ってしまう教師
第4タイプ:「算数っていったいなんだろう」とみんなに投げかけ,算数の本質を子どもと共に考え,より納得のいくものへと学びの理論を更新していく教師

 さらに,奈須氏は,この本を通じて,全ての教師に「やればできる」というメッセージも序章の次のような文で投げかけている.
 「上手になりたいなら,その道を淡々と歩みさえすれば,誰でもそこそこの名人になれると確信しています」

 ぼくは,この本を読んで,教師が身に付けるべき授業技術はとても奥の深いものだと分かった.また,自分にはそのような授業技術がまだ身に付いていないことも分かった.そして,そのような授業技術を身に付けるためには,具体的に「何を」「どのように」すればよいのかを知る必要がある.そこで,発問や板書,授業デザインなどについて2巻以降に書かれているので,それらも読んでみたいと思う.

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December 18, 2007

人生設計講座

 18日,内田洋行の大久保昇常務の講演が富山大学で行われた.これは,大学の就職課が主催し,教養部の総合科目として2年生を対象に行われた授業である.貴重な機会なのでぼくも拝聴させていただいた.講演の主な内容は,歴史的視点外からの視点で日本を見つめることと,自分が務めたところで自分を磨いていくことの2点であるとぼくはとらえた.

 Cimg0369前半,大久保常務は,内田洋行の創業から現代までの97年の歴史を丁寧に話してくださった.その中で,勢いのあった戦前はもちろん,貧しさに耐えていた戦後でも,製品開発・販売への飽くなき挑戦が続けれてきたそうだ.Cimg0400そして,そのような歴史を今遡ることで学びがあることを述べられた.また,500年以上もの伝統をもつイギリスのケンブリッジ大学や,30代の校長も多いアメリカや中国の教育事情から,現代の日本の教育を見つめてみることの必要性を示唆された.
 Cimg0409後半は,内田洋行への入社から今日までのご自身の歩みを振り返って話された.特に,教育界のビックイベントであるニュー・エデュケーション・エキスポの立ち上げ時の苦労話は心に残るいいお話だった.また,右図を示し説明された次のこともぼくには印象的なことだった.
Cimg0452人生は順調な右肩上がりではなく,現状維持(低迷)が続く時期がある
・そのギャップを乗り越えると,また平坦な時期が続き,階段のような進み方をする
・壁にぶつかったとき,「失敗してもやろう」という気持ちでやることが大切である
 Cimg0459大久保常務のお話の中には,「元気に」「飛べ」「5年で一人前に」「時間がたてば分かる」という言葉が登場してきた.これは,結果(うまくやること)に目が向きがちな若者へのメッセージだとぼくは受け取った.

 今回富山空港に大久保常務を出迎えるというチャンスをいただいた.大久保常務は,ぼくにあわせて富山や石川など地元の話題を投げかけてくださった.これまでの何度かお会いしたが,いつも笑顔で人に優しく振る舞わられる大久保常務のホスピタリティの高さを改めて感じた.その大久保常務の地道な努力チャレンジ精神で乗り越えてこらえた人生にふれることができたことは,40代にさしかかったぼくには大きな意味があったと思う.

 

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December 17, 2007

地球の寒冷化と温暖化

 椚座先生の地学特論演習はとてもおもしろい.その理由は2つある.1つは,今まで知らなかった科学的知識や政治経済・社会の仕組みに関する知識,歴史的背景となる知識などたくさんの知識を教わることができるからである.もう1つは,それらを使って現在や未来の「学校」や「社会」についてじっくり考えるための議論ができることがあげられる.
 先週までは「緊急地震速報」について学んだ.今週からは,「地球慣例化と温暖化」について学ぶ.それに関する資料をいただいたので以下のように自分なりにまとめてみた.

1.環境変動と生命
・氷河期は寒冷な「氷期」と比較的に暖かい「間氷期」に分けられ,ここ1万年は「間氷期」にある.
・「間氷期」になる原因は,「ミランコビッチサイクル」と考えられていたが厳密には対応していない.
・古生代と中生代の境界で酸欠のため海の種の8割が絶滅した.その原因は大陸の離合集散のサイクルである.
・大陸の分裂は,プルーム(マントル内の大規模な対流運動)の上昇によって起き,火山活動が盛んになり二酸化炭素が大量に発生するので,温暖化を伴う.
・大陸が集まるときは,プレート運動が低下し火山活動が衰えるために二酸化炭素が減り寒冷化する.
・超大陸ができる(大陸が集まる)と海の影響を受けず寒暖の差が大きくなり風化が進む.その風化によって二酸化炭素が減少し寒冷化する.

2.温暖化がもたらす寒冷化
・大陸の配置によって風化の速度が異なり気候変動が起こる.極に大陸が集まると風化が遅くなり温暖化し,赤道に大陸が集まると風化が速まり寒冷化する.
・高緯度のイギリスに温暖をもたらしている海流の流れは約2000年もかけて地球を循環している.その海流も大陸の配置によって変わる.
・南極などの氷床の融解が進むと深層海流が停止しするので,表層海流に影響をする.すると,高緯度でも温暖だった地域が寒冷化することもある.

 このことから分かることは,「二酸化酸素の排出=温暖化」という単純な公式で温暖化問題を語れないということである.地球の気象の変化は,短期的には二酸化炭素の排出が影響するが,不確定な地殻運動(火山噴火)や長期的な海流のことなども併せて考えていく必要がある.また,気候の問題と切り離せないのが,エネルギーの問題であり,それは各国の利害という社会的な要因が大きく働く問題である.
 椚座先生の授業では,地学的な知識と石油・原子力発電といったエネルギーに関する社会的な知識とを総合的にとらえて議論することになる.その議論の中で,短期的,中期的,長期的な視野から考えることで,社会科や理科,総合的な学習といった授業づくりにも役立つことが学べるのではないかと期待している.
※参考はウィキペディア

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December 16, 2007

年末の週末

 16日には,お歳暮を買いに出かけた.
 まずは,高岡大和へ行った.お歳暮商戦まっただ中という感じで,催事場は多くの人で賑わっていた.以前だったら,地下の売り場でも,お歳暮用の端末から注文し人混みを避けることができたが,今は,合理化のためかそれができなくなっている.Webでショッピングもできるが,今回は,お酒は富山市岩瀬の田尻酒店で購入することにした.
 田尻さんのよさは,普通のところでは手に入らないお酒がたくさん置いてあることと,そこから選んでもらえることである.奥さんに金額を含め要望を話すと,「じゃ,これがいいんじゃない」とすぐに決まる.併せて以前メールで頼んでおいたワインも購入した.田尻さんの通り向かいにできた「ぱっかん屋」さんへ入ってみた.昔懐かしい「いり菓子」のお店である.田尻さんをはじめ,おもしろいお店が岩瀬に増えることはとても楽しみだ.
 帰る途中に射水市の旧小杉にある「旭屋ラーメン」の戸破店で昼食をとった.高岡市戸出の本店には何度も行ったことがある.ぼくはニンニクチップ入りの「旭屋ラーメン」を頼んだ.本店と変わらない麺・スープ・チャーシューに満足した.価格も良心的だと思う.
 さらに夕食の食材を買いに高岡市のフレッシュ佐竹へ寄った.先日から年末抽選会が行われているそうだ.特等の「店長おすすめの鮮魚」をはじめ,こだわりの昆布や鰹節など年末の家庭に必要な品が賞品になっていた.そこにこのお店のポリシーが伝わってくる.

 15日の夜は,町内和光会の忘年会を開いた.忙しい中13人もの人が中島亭に集まってくださった.今年でこの会の世話役も最後だと思って,1月の報恩講,5月の獅子舞,10月の福町神明宮の秋祭りの仕事をさせてもらった.いずれの機会も,先輩,同輩,後輩のみなさんの力添えのおかげで無事に事が運んだ.微力ながら少しは町内や地域にお返しができたと思う.来年は,後輩たちががんばってくれると思うので,そのサポートをできる限りさせていただこうと思う.

 この週末で 家族の年賀状も仕事も少し進んでほっとしている.あと半月で新年を迎える.このような気ぜわしさが,新しい年に向け,いい緊張感を与えてくれているのかもしれない.

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December 15, 2007

セレンディピティ

 513d16bp9yl__aa240_宮永博史氏著の『成功者の絶対法則 セレンディピティ』を読んだ.セレンディピティとは,「偶然をとらえて幸運に変える力」という意味である.「幸運をつかみたい」と思わない人はいないであろう.しかし,「幸運をつかめる人」と「幸運を逃してしまう人」がいる.その違いが,セレンディピティをもつかどうかということである.
 宮永氏は,シャープやトヨタといった成長を続ける企業やノーベル賞受賞者の田中耕一さんなど,偉大な業績を残した組織や個人が,「幸運」を引き寄せ大成功を収めていく過程を紹介して,単なる偶然を幸運に変えるメカニズムを解説している.「日々の努力・鍛えから幸運が生まれる」というのが結論のようだ.

 ぼくの心に残ったのは,
・ノーベル賞受賞者の東京大の小柴昌俊氏の「幸運はみんなのところに同じように降り注いでいたはず.それを捕まえられたかは,ちゃんと準備していたかの差ではないか.」という言葉
・1日平均200頭も牛の脳下垂体を調べ“レニン”という酵素を世界で初めて抽出した筑波大の村上和雄氏の研究心
・米国でロボット研究に有名な金出武雄氏の「素人のように考え,玄人のように実行する」「成功する考えの多くはきわめて単純明快なもの」という考え方
・独学で建築界の巨匠となった安藤忠雄氏の「たとえ食事を一回抜いても,本だけには惜しみなくお金を使った」という学びの姿勢
・クローディンを発見した京都大の月田承一郎氏が「灘中・灘高時代の6年間の勉強で「全方向の視力」を高めルのに有効だった」という視野を広げる学び
・『博士が愛した数式』の著者である小川洋子氏の「物語は作家が作り出すものではなくて,世界のどこかであらかじめ存在している」という謙虚さ
などである.

 また,「アイディアを生むこと」「論理的思考(ロジカルシンキング)」について書かれていたことは,大学院での研究を進める上で大きな示唆を与えてくれた.
■ジェームズ・W・ヤング氏の『アイディアのつくり方』
・アイディアとは,既存の要素の新しい組み合わせ
・アイディアは,決して無から生まれない
・アイディアを生む力をつけるためには,事実と事実の間の関連性を探ろうとする心の習性を養うことである
■マッキンゼーらの「論理的思考」についての考え
・「自分の考えていること」について「相手も容易に追随してこれる」こと
・「漏れなく重なりなく考える」こと
・「ピラミッド構造で考える」こと

 この本に書かれていたことは,ぼくの想像以上に役立つたことが多かった.「セレンディピティ」というよくわからないままこの本を買って読んだことが,ぼくにとって「セレンディピティ」となったようだ.

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December 14, 2007

新しい学習指導要領その2

 先月9日に一度紹介した新しい学習指導要領の骨子となる中教審の「審議のまとめ」を一通り読んだ. 膨大な時間かけ,かかわられた人たちの英知と努力を集めたこの「審議のまとめ」は,それぞれの項目が構造的に,しかも関連づけながらまとめられていた.改訂のポイントについて自分の専門分野である社会科の改訂点から見てみたい.

■新しい学習指導要領の改訂ポイント
[1]改正教育基本法等を踏まえた学習指導要領の改訂
[2]「生きる力」とい理念の共有
[3]基礎的・基本的な知識・技能の習得
[4]思考力・判断力・表現力の育成
[5]確かな学力を確立するために必要な時間数の確保
[6]学習意欲の向上や学習習慣の確立
[7]豊かな心と健やか体の育成のための指導の充実

■社会科・地理歴史科・公民科の改訂のポイント
 まず, 改善の基本方針が,以下の3点で述べられている.
(1)社会的事象の多角的・多面的な考察,公正な判断,社会的な見方・考え方の成長
(2)習得すべき知識・概念・技能の明確化,コンピュータも活用した必要な情報の収集・読み取り,意味・意義の解釈,事象間の関連の説明,自分の考えの論述の重視
(3)伝統・文化・宗教の理解,国土・歴史への愛情,日本人としての自覚,公共的な事柄に参画する資質・能力の育成

 (2)の「習得すべき知識・概念・技能の明確化」については,例えば小学校の地理的内容の中では「47都道府県の名称と位置」「主な国の名称と位置」が,中学校の地理分野では,「地図の読図や作図などの地理的技能」が示されている.また,「意味・意義の解釈,事象間の関連の説明」は主に中学で,「自分の考えの論述」は主に高校でできるように指導することが求められるようになった.
 (3)の「伝統・文化・宗教の理解」「国土・歴史への愛情」については,小中高全て,しかも歴史以外の分野でも重視され,その具体例が示されている.また,「公共的な事柄に参画する資質・能力の育成」については,55時間も時間数が増えた中学3年において,「納税者としての自覚を養う」をいう具体的な目標まで示して指導の徹底を図ろうとしている.
 これらの改訂の背景にあるのは,上記の「改訂のポイント」の[1]の「公共の精神,伝統文化を尊重し,我が国と郷土を愛するとととに国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」という教育基本法で新たに加わった内容,[3]の「社会的自立の観点から必要な知識・技能の反復」,[4]の言語能力の育成などが考えられる.

 一方,(2)の「コンピュータも活用した必要な情報の収集・読み取り」が基本方針で述べれていることから,社会科・地理歴史科・公民科では,情報教育を進めることも意図されているのではないかとぼくはとらえた.

 Pamph今回の「審議のまとめ」の発表については文科省は,Webサイトで公開しているだけではなく,全国90万人と言われる教員全てに右のようなパンフレットを配布している.今までの「文科省から県教委へ県教委から一般教員へ」という“間接伝達型”から“直接伝達型”に切り替わったのだ.そこに文科省の周知徹底への意気込みが伝わってくる.前回の改訂で,新しく導入した「総合的な学習の時間」の趣旨が現場にはうまく伝わらず現場が混乱したという経緯があったことと,今度の指導要領の実施をできるだけ早く実施したいということとをねらっているのだと思う.
 「ここまでちゃんと伝えたのだから,あとは学校でしっかり実施してほしい」という文科省の主張に対して,学校組織はもちろん,今回は一人一人の教員の対応が問われていくると思う.「時間数が増えたので,時間割をどうすればよいか?」「新しく入る高学年の外国語活動(英語)にどう対処すればよいか?」といった表面的な対応も大事だが,教育課程の編成や学習指導の内容・方法,そして,それらへの理解を深め必要な技能を高める校内研究・研修にも改訂のポイントをしっかりと反映させていかなければいけない.

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December 13, 2007

改訂版 見える学力,見えない学力

  Cimg0259岸本裕史氏著の『改訂版,見える学力,見えない学力』を読んだ.百マス計算の生みの親として知られる岸本氏は,この本のタイトルでもある「見える学力,見えない学力」という概念を提起し,小学生の基礎学力向上に大きな成果を示された.退職後は,教育問題アドバイザー・“教育師”として全国の若手の教員を指導したり,執筆活動をされたりした.(2006年1月 「わくわく授業」出演)
 この改訂版の冒頭で,少年の犯罪への憂いと国の文教政策への批判が述べられている.そして,将来に日本人が白痴化するという大宅壮一氏の予言も引用し,読み手に緊迫感を与えている.

 「見える学力」とは,いわゆるテストや通知簿で示せさえる成績のことである.その学力は,「見えない学力」がという土台の上に成り立っている.この本の2/3は,「見えない学力」について書かれていることから,岸本氏が「見えない学力」重要をより強調していることがわかる.つまり,百ます計算など学校で行う教育活動より,家庭での生活習慣・しつけ・遊びと読書や会話などの教育活動の方が,子どもの学びの基礎を培うという点でより大切であると読み手に伝えられているのだとぼくは理解した.

 Cimg0263「見えない学力について岸本氏は,136pの右図を示し,以下のように説明している.
・「見えない学力」の主要な側面は,言語能力であり,通常,家庭の言語水準と自己教育運動としての読書によって構築される.言語語能力は,知的能力の中核である.
・「見えない学力」の他の側面は,非言語文化・行動文化によって形成される.それは遊びとしつけによっておのずと身についていく学力である.
・「見えない学力」は,主に大人から与えられた他律的文化と子どもの自身が選択しながら摂取していく自律的文化によって構成されたいる.
・他律的文化とは,家庭でのことばづかいとしつけのことであり,適応的・定常的・再生的な思考として,態度を養う上にぬかってはならない実効性のある文化である.
・自律的文化は,読書と遊びのことであり,流暢で,柔軟性に富んだ発展的・力動的・創造的な発想や思考を培う文化のことである.

 「教育には流行と不易がある」とよく言われる.岸本氏の提唱された「見えない学力」は,古今東西において正に不易の部分だと思う.では,学校教育で主に培う「見える学力」の「不易」とは何だろうか.少なくもそれをはっきり語れない今の自分は教師としてまだまだま未熟であると言わざるを得ない.今後の教員生活の中でその答えが少しでも明確にできるように学びと実践を繰り返していきたい.

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December 12, 2007

コンピュータと教育

 4203320


  佐伯胖氏著の『コンピュータと教育』を読んだ.佐伯氏は,コンピュータの特性を知った上でどのように教育に取り入れていくかを示唆している.

 佐伯氏の結論をぼくは次のようにとらえた.---------------
 人間は,シンボルを使う動物として,機械を使って生きていく.ゆえに,これから教育の中にもコンピュータが導入される.しかし,コンピュータが導入されるからといって教育は変わらない.それは,人間が,「機械的」ではなく「人間的」な人間になるためには,“見張り役”として教育が必要であり,その機能を果たすためには,機械の頂点にたつコンピュータに対して「教育的」なまなざしもちながら利用することが大切である.

このような結論は次のようなことから導かれている.----------
 紀元前10000年も前から,人間は,シンボルとして,まずは貨幣という道具を使った.そして,次に,紀元前1000年前に文字を使い始めた.一方,40000年前には考える道具として絵や図を使い始め,仕事の分業・専門化に伴いルールを示す記号になっていった.このような言葉や絵図,記号を操ることを覚えた人間は,物事の関係や機能といった抽象的・形式的な思考に慣れ,システムとして表現するようになった.そのアウトプットが“機械”である.そして,その機械が発する手続き的知識のルールに従う「機械的」な思考が生まれてきた.そして,「機械的」に思考し始めた人間は,ついに思考を機械で行わせる装置,コンピュータを作り出した.そしてそのことは,同時に“専門家”と“素人”を分離することになり,ブラックボックス化して,高度な専門知識をもったものだけものだけがわかる世界を作ってしまった.
 そもそも教育とは,一部のエリートがわかるためのものでなく,万人がわかるようにするのがその前提となる.また,「教育的」な側面を大切することは,『技術』というものが人間の文化の営みとして発展していくための必須条件である.
 その意味で,コンピュータがブラックボックス主義でとどまるかぎり,真の意味での教育は生じえない.
---------------------------------------------------

 この本に紹介されているLOGOに比べて,コンピュータの使い勝手は,今日かなりよくなり,コンピュータに関する知識も一般化してきた.しかし,ブラックボックス化されている点は変わっていない.そういう意味で,「よくわからない機械」と判断され,自分から遠い存在として受け入れを拒む人も多いのではないかと思った.だから,授業では,“機能”に注目するのではなく,「それをどう使うか」という“使い方”に視点を当てることこそ,「教育的」であると言えるのではないかと考えた.

 この本もそうだけど,今から20年前ほどに書かれて本は,今日直面している問題について的確な答えを述べているようにぼくは思う.それは一体なぜなのだろうか.後の祭りだけど,「もし,20年前にこれらの本に出会ってたら」と少し後悔している.

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December 11, 2007

国際理解教育とICT活用

  Photo社会科教育特論Ⅰでは,佐藤郡衞氏の『国際理解教育』で学んでいる.その中で,外国の子どもたちを受け入れるの日本の学校の課題として最も大きな問題の一つ教科学習の指導が挙げられる.外国の子どもたちを受け持つ教師への調査から,
「外国人の子どもたちの教科学習はきわめて厳しい状況にあり,担当している教師の個人的努力の範囲を超えている.外国人の子どもたちの教育の条件整備とともに,学習を保障していくためのプログラムやカリキュラム開発が早急な課題である」
ことが分かった.
 その対策として佐藤氏は,ICTを活用した事例も2つ紹介ている.

■「マルチメディアにほんごをまなぼう」を使った実践~横浜市A中学~
 佐藤氏が委員を務める「日本語指導教材研究会」が文部省から委託を受け,発音練習やデジタルカメラで撮影する「学校めぐり」など総合的な学習もできるWebサイトを開設した.その特徴として,
 ①インターネット活用により四技能(読む,聞く,書く,話す)に対応
 ②双方向性によるセンターと学校間での指導
 ③マルチリンガル7カ国(ポルトガル,中国,スペイン,韓国・朝鮮,
   英語,ベトナム,カンボジア)対応
 ④ホール・ランゲージ(生活に密着した言葉のまとまり)
 ⑤各場面複数の文型構造(71課 1動画3文 学習状況に応じる)
の5つが挙げられる.
 実際にこれをA中学で使ったところ,生徒が,飽きずに発音の練習をし,「おもしろく勉強ができた」と感想を述べているそうだ.ぼくもちょっとだけ覗いてみたけど,発音や文字の表示も適切でいい教材だと思ったし,このようなWeb教材が7年前にあったことに驚いている.

■ワープロソフトを使って文章を書く実践~大田区J小学校~
 大田区の小学校では,文字の書き取りを覚えていない外国の子どもでも,文章を書くことができるようにワープロソフトを使った学習をしているそうだ.漢字や助詞などの使い方が分からない子どもにもどんどん文を作らせ表現していくことに楽しみを感じ取られせることができたそうだ.

 外国の子どもたちにとって,日本語を覚え,日本の生活習慣を身に付ける学習がメインであることは間違いはない.しかし,表現したり考えたりする学習の機会もある程度提供していく必要である.そのような場面でこそ,ICTを活用することも有効であると思われる.今後このようなツールが普及すれば,子どもたちは楽しく,またよく分かって学習するだろうし,先生方の指導にも大いに役立つ.そもそもICTの技術は,このように人が困っている場面にも役立つことが期待されている.国際理解教育はもちろん,幅広い分野で,ICTが人の学びを支えるツールとして活かされることを願っている. 
 

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December 10, 2007

明日へ

 Cimg0212「立志の道」石碑建立準備委員会発行の『明日へ-誇りと夢を育てる-』を読んだ.この本も斉藤さんが贈ってくださった一冊で,佐古利南さんの講述録である.佐古さんの講述録を読むのはこれで2回目である.

 佐古先生は,まず,今日の歪んだ教育についてその状況とその原因をデータからも示している.
・異常な事件の連続と若者の崩壊(聞く耳を失ったこどもたち)
・崩壊している日本の教育システム(親や教師に反抗することを自由だと考えている日本の若者は70%)
・体罰はやまない(教師の指導を全く聞かない児童・生徒の居直りが引き金に)
・ネットやゲーム,テレビの影響(「ゲーム脳」「脳内汚染」)
・「価値ある人間だと思う」割合が低い(中国・アメリカ70%,日本10%)
・「他人を見下ろす若者たち」(速水敏彦氏)
・「あいさつ」「返事」「早寝」「朝食」ができる子どもには成績上位者が多い.(土堂小ではテレビ視聴2時間以内が72.4%)

 次に,自分の学校でどのような対策を行ってきたかを紹介している.
・ゼロトレランス(寛容なしの指導 化粧・茶髪の禁止を4段階で指導)
・PTA総会の出席率を上げる
・義足でマラソンに挑戦する島袋勉さんに学ぶ会
・トイレ掃除の体験
・レスラーを目指した浜口親子に学ぶ会

 それらの実践を通じて,次のような対策を述べている.
・家族間であいさつをする
・「早寝・早起き・朝ご飯」運動を学校あげて行う
・人に役立つボランティアを通じて「夢」や「誇り」を育てる
 

 この本読んで感じたことは,家庭ではあいさつや返事,生活時間を守ること,学校では姿勢を正し,ルールを守らせることなど,「当たり前のことを当たり前にする」,つまり“凡事徹底”で子どもを育てることが重要である.Cimg9878先日授業を拝見させていただいた東豊田小の渡邊級は厳しい学習規律の中にも先生と子どもたちの温かい信頼関係が伝わってきた.
 また,子どもたちに「夢をもたせる」ことも大切である.「夢をもつ」と言うことは簡単ではない.やはり佐古先生が実践されてきたように,「モデルとなる人と出会わせる」「価値ある体験をさせる」ことが必要であろう.
 
 この本で指摘されている家庭教育の見直しについては,教育基本法や中教審の「審議のまとめ」などに位置づけられ,国家の施策として行われることが決まった.「家庭教育に任していては・・・」という佐古先生のお考えはよくわかるが,常に学校が,子どもの教育のリーダーシップをとり続けていることが,真の意味で家庭教育の充実につながらないという指摘もある.そういった意味で,それぞれの地域(地方行政区域)で,家庭・地域・学校の連携・機能が強化されるためにみんなが知恵を絞っていくことが求められるのだと思う,

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December 09, 2007

ストレート・マスター

 学校教育研究Ⅱの村上先生の授業の評価は「尺度のつくり方」のレポート提出である.「どんなふうに書けばいいのか」という以前に「何を書けばいいのか」という段階で困っていた.そこで,ストレート・マスター(大学を出てすぐに大学院に入学した人)の長岡くんに,「勉強会を開こう」と呼びかけた.そして,山本くんと3人で毎週30分程度の短い時間で勉強会をすることにした.

1回目:(先々週)
 どのようにレポートづくりをするかを相談した.山本くんが図書館から参考文献を借りてきていた.次回までそれぞれが参考図書を探すことを申し合わせた.
Cimg96782回目:(先週)
 米泉くんが参加.その米泉くんはすでにレポートを仕上げていた.また長岡くんもプロットまで書いてきた.それぞれの参考図書を紹介しあった.Cimg9682ぼくは,県立図書館で借りてきた3冊を紹介した.村上先生からレポートの書き方について教わったきた米泉くんの情報がとても参考になった.次回まで各自がレポートの下書きをもってくることを申し合わせた.
3回目:(今週)
 各自のレポートを読み合い,コメントをする.それをもとに修正し,提出する.

 今回のことでも感じたことだが,「ストレートマスター」の学生の多くはとても勉強熱心である.少し分からないことがあるとこだわって調べる.発表のレジュメを見ても「周辺知識」まで書かれていることが多い.中には,院生時代を有効に利用して資格試験をとったり海外へ出かけたりして自分の教養を高めている学生も少なくない.そんな彼らを見て,「学ぶこと」への貪欲な姿勢を教わることが多い.学生時代,本当に不勉強だった自分のことを省みるとともに,彼らを見習い,貪欲に「学ぶこと」ができるこの時間を大切にしていきたい.

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December 08, 2007

レイコ@チョート校

  41j4ns76hpl__aa240_岡崎玲子さん著の『レイコ@チョート校』を読んだ.これは,社会科教育特論Ⅰの授業で帰国子女の問題を考えるために田尻先生が紹介してくださった本である.ぼくは,「日本人の子どもが,外国の学校で学んだり帰国して日本の学校で学んだりする大変さ」が書かれていると思い込んでした.しかし,この本の趣旨は全く違う.小六で英検1級に合格した玲子さんが単身で名門校で学んだ経験から,玲子さん自身が身に付けた考え方が書かれている.ぼくは,その体験記から,アメリカの教育に学ぶことや日本人と国際理解,今自分に必要なスキルなど多くを知ることができた.

 まず,玲子さんが受けた授業の中で,世界史の「パリ講和会議のシュミレーション」の授業に興味をもった.1919年に27ヵ国が参加して開かれて会議をモデルに,アメリカ,イギリス,フランス,イタリア,セルビア,ポーランド,中国,そして日本の8ヵ国に別れて討論をする授業である.単なる提案するだけではなく相手国を上手に説得することも求められる授業である.そのためには,当然それまでの歴史や当時の国のことなどを細かいところまで把握しなければいけない.そこで,図書室の本やインターネットを駆使して調べる.また,本会議の前に事前折衝を,掲示板や電子メールを活用して意見交換した.玲子さんは日本代表として発表し,議論を重ねた結果,ベルサイユ条約の調印をすることができた.その中で,
・交渉することの難しさ
・世界全体という視点でものをみることの大切さ
などを実感を伴って学ぶことができた.
 中央教育審議会のまとめによると,社会科・地理歴史科・公民科の学習指導要領改訂において,中学では「事象の意味や意義の解釈したり事象間の関連の説明したりする」,高校では「課題を議論し,自分の考えをまとめて論述する」ということが改善の事項とされている.つまり,玲子さんがやり遂げたような授業が日本でも行われるようになるということである.その際には,PISAなどの国際学力調査の順位を上げることではなく,日本の生徒が将来,外国の生徒たち同等に考えて話せる力を身に付けることを目的としてきっちり取り組んでいかなければいけないと思う.
 
 次に,玲子さんが,チョート校での1年間を振り返ったことを書いたエピローグにも重要なことが書かれている.
「意外にも,自分で一番の収穫だと感じているのは,自分のアデンティティーを認識したことだった.距離が遠くなった分,私の中で日本は,どんどん近い存在になってきた.(外国にいると)日本についての見識が求められる.その度,『日本の中学に通い,国語や歴史を学んでいてよかった』と心から思った」
玲子さんは,幼い頃にアメリカや中国で暮らした経験があるが,“日本人のアイデンティティー”をしっかり持ち続けている.これは,あまり本には書かれていないが,ご両親の教育の賜だと思う.
 改正された教育基本法には,「伝統や文化の尊重」,「我が国を愛するとともに,国際社会の平和と発展に寄与する態度」などの育成が謳われている.それは,“戦前教育の復活”というより,現代の日本人が失いかけていると言われる「ふるさとを大切にする」というような“日本人としてのアイデンティティー”を育てるという趣旨によるものではないだろうか.玲子さんのように,家庭や学校で日本人や日本など自分の原点をのことをしっかり教えることが,まずは大切である.

 最後に,ロウェリー先生からよい文章の書き方について,玲子さんが教わった3つのことがとても印象的だった.
Keep it simple.
(1つの段落では,1つの論点を議論する.それ以上を追いかけない)
You can never revise enough.
(推敲し過ぎる,ということは決してない.)
Show,not tell.
(事例で見せよ,くどくど言葉で語るな.)
この3点は,いずれも自分ができていないことである.玲子さんは,16才にしてこれらのことを教わり,この本を書きあげた.しかし,ぼくの場合一度には改善しないと思われるので,この3つのことを常に意識して文章を書くことに心がけていきたい.

 この本は,ぼくにとっても大いに勉強になった.しかし,それ以上に,これから中学・高校・大学などで学ぶ児童や生徒に大きな示唆を与えることができると思われる.日本の場合,「何のために学ぶのか」ということは,大人が子ども具体的に示し過ぎるか,考させる機会を全くもたせないかのどちらかのケースが多いと思う.まずは,「何のために学ぶか」ということを子ども自身が考えることこと大事なのであり,そのために参考になるのがこの本の内容だと思う.そういう意味で,ぼくは,自分の子どもにこの本を奨めてみようと思う.

 

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December 07, 2007

渡邊先生の授業

 7日,東豊田小学校で行われた「静岡市ICT活用研修会」に参加させていただいた.今回の研修会では,渡邊千佳先生の研究授業とワークショップ,そして高橋先生の指導講評が行われた.

 Cimg9775_2渡邊先生の授業は,「表を折れ線グラフに表す(かく)ことができる」という目標の算数科の授業だった.この授業のウリは次の2つであると思う.
・子どもたちのつまずきを予想し,そこのICTを活用する
・教科書の準拠し,ICT機器以外の教材は特に準備しない,普段通りの授業をする

 渡邊先生もおっしゃっていたが,「折れ線グラフのかき方」の場面が研究授業に選ばれることあまりない.その理由は,「話し合い」「考えさえる」「体験させる」などが“いい授業”であるというある種ステレオタイプ的な考えをもつ教員も少なくないという高橋先生のご指摘の通りだと思う.Cimg9783しかし,渡邊先生は,あえてそれを取り上げ授業を公開された.しかも,実物投影機とプロジェクタを活用して主に教科書だけを映しながら授業を進められた.それは,「日常的なICT活用とはどうあるべきか」を検討するというこの研修会のねらいに即したものだと言える.

 Cimg9785まず指導案を見て驚いた.「指導の留意点」の欄には,「つまずきやすいところ」と「そのときの支援」がたくさん書かれている.「最大の難関」と書かれていたのは,「縦軸の目盛りのとり方」を指導する場面である.それに対して「表を大きく映し出し,最大値を見る」という対策が明記されたいた.
 Cimg9753また,「右の図とはどれでしょう」「何について書かれていますか」「(1)だけ読みましょう」「みんなでかいてみましょう」など,実に細かく発問・指示をされていた.点を打つ」という教科書の記述に着目し,「打つ」と「書く」の違いについても,国語辞典を用いて確認されていた.Cimg9804「特に「やり方を理解させる」という学習では,その目標を達成するためには,いわゆる下位目標を1つ1つが達成できるようなスモールステップでの指導が有効であるとされている.それを渡邊先生は忠実に実施されていた.そこがすごい.
 このような授業設計と教師の指導に併せたICT活用だったので,子どもはよく理解していた.Cimg9774そのことは45分間集中して授業に臨み,先生の発問に対して40人全員が手を挙げて答えようとしていた子どもたちの様子から伝わってきた.もちろん,そのような授業はその日だけでできるものではない.姿勢をよくする,Cimg9771机の上には決められた物を置く,資料を示して分かりやすい言葉で説明するなど,日頃の鍛えが随所に効いている授業であった.

 授業終了後,参観者はランチルームへ移動し,「ICT活用」に関して気づいたことを付箋紙に書かれていた.そして,3つのグループに別れ,模造紙に自分の書いた付箋紙を貼りところからワークショップが始まった.ぼくのグループは,ファシリテーターの塩谷先生の見事な進行で,
Cimg9899・手順が見えるので,子どもができるようになる
・即時的な提示には効果がある
・辞書のような立体的なものを映すのに有効である
など,渡邊先生の授業から見えた「ICT活用」の効果をみんなで共有することができた.
 その後,各グループの代表者の先生がまとめられた模造紙を示しながら,話し合われたことをまとめられた.
 そして最後に,高橋先生が,授業中の写真も示しながら,「ICT活用を普及させる」という観点で渡邊先生の授業のよさと課題も含めて次のようなお話をされた.
・授業には様々な制約あるので,「特別な準備を必要としない」というのがICT活用のよさである
・「ICT活用」の善し悪しも,あくまで「学習目標達成」という観点から考えるべきである
・今日の授業では,「わかる」ところはよかったが,「できる」にするためには,トレーニングする場面を必要であった.
・「考えさせる」ためには知識理解が必要である.また,「考えさせる」授業には時間をかけるために,今日のような授業では,ICTを活用し効率的に子どもたちにスキルを身に付けさせることが重要になる.
・「教師の授業スタイルを崩さない」ということがICT活用では大切になる.
・拡大コピーでできるのであればそれでもいい.

 Cimg9750授業参観からワークショップ,指導講評という今日の研修会内容と進め方は,とても素晴らしいもので,理想的な研修会の一つモデルであると感じた.今回の企画や準備,運営に携わられた池谷先生らから,教員研修を研究テーマにしているぼくは教わることが多かった.

 久しぶりの静岡で,いい授業といい研修会に出会えて本当に満足した.静岡の先生方,本当にありがとうございました.

 

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December 06, 2007

PISA調査

 Pisa4日,OECD生徒の学習到達度調査(PISA2006)の結果が全世界で同時発表された.そのことはずでにマスコミでも報道され,知っている人は多い.しかし,前回(2004)の発表に比べると冷静な受け止め方がなされているように思える.それは,前回より結果が悪かったことが影響しているのかもしれない.
 文部科学省では,早速,トップの「新着情報」のページと,「新しい学習指導要領」のページで紹介している.その中には渡海文科大臣が国会で答弁した内容も紹介されていた.その内容は,
・順位が下がって残念
・新しい学習指導要領は1月にとりまとめ,できるだけスピーディに実施する
・移行措置期間中も先行して実施できるものは21年度から実施する
・PISAの結果を踏まえると,指導内容が増加する算数,数学,理科を対象として検討する
などである.

■日本の順位 (2003年,2000年)
 1 読解力 15位(14位,8位)
 2 数学的リテラシー 10位(6位,1位)
 3 科学的リテラシー 6位(2位,2位)

■主な説明
・日本の読解力の平均得点は498点(全体平均492点)で,正答率は前回より2%下がった.
・日本の数学的リテラシーの平均得点は523点(全体平均500点)で,2003年の結果とは有意差(※1)が見られた.
・日本の科学的リテラシーの平均得点は531点(全体平均500点)で,上位グループに位置する
・日本の生徒は,「対話を重視した理科の授業」や「モデルの使用や応用を重視した理科の授業」などはあまり活発に行われていないと認識している
・日本では,読解力は女子が,数学的リテラシーは男子が上回っている.科学的リテラシーには差がない
・日本の校長のうち39%は,生徒の学力水準を高めることに関して保護者からの期待や圧力を強く感じている
・国語,理科,数学の正規の授業は週4時間以上の生徒の3つの学力の水準は高い傾向が見られる 
 ※1 偶然では考えにく差,意味のある差(ウィキペディアより)

 先月7日に発表された「教育課程部会におけるこれまでの審議のまとめ」によると,今度の指導要領の改訂のえ目玉でもある授業時数増加では,国語と算数,理科の時間数増加が突出している.4月に行われた学力調査も国際調査を意識していると言える.国際化の進展とエビデンスが求められる時代であることはもちろんだか,キー・コンピテンシーやそれらを測る尺度の問題にも目を向けて考えていく必要があるように思う.

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December 05, 2007

生きること学ぶこと

 Cimg9685先月24日に行われた松崎運之助先生の講演会に参加できないことを葉書でお知らせしたところ,斉藤さんから再び郵便が届いた.中には,お礼の葉書と2冊の本,それと1枚のチラシが入っていた.斉藤さんの温かいお心遣いが伝わってきて感謝の気持ちでいっぱいになった.
 贈られた本のうちの1冊が,ざ・ぼんちわーく第33集松崎運之助先生・講述録の『生きること学ぶこと-見つめよう命そのものの存在-』であった.松崎先生は,映画『学校』のモデルになった夜間中学(※1)の先生である.
 松崎先生がこの講演で最も訴えていらっしゃるのは,「マイナスの中の豊かさ」である.経済的に,また家庭的に,さらに健康的にマイナスなことが,かえって人や人の心,人とのかかわりで豊かであることである.これは,松崎先生自身が,母親と妹との貧しい生活,働きながら定時制高校や夜間の大学を出て,苦労して教員になった経験と,子どものころや夜間中学に通う人々のとのふれあいから得た確信である.
 松崎先生は,自分も教師でありながら「あの学校の先生に比べれば」や「学校の先生は口先ばかりで言っている」と一般的な教師をばっさりと批判している.そして,また,「日本一,いや世界一の授業をこの人たちにやらなきゃいけないんだ」という強い意志から,プロとしての自覚を感じた.松崎先生を目指すことなどとてもできないが,せめて「学校とは何をするところ,教師は子どもにとってどんな存在なのか」という問い続け,改善を目指して努力することだけはしようと心に誓った.
 今度は,松崎先生のお話を直に伺ってみようと思う.

※1 東京都教育委員会のページの説明は,ここ

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December 04, 2007

教育工学事典

 51s66ar67yl__aa240_4日,富山県立図書館で『教育工学事典』を見つけた.それには,前日の北陸三県教育工学研究大会で村井先生が引用されていた「分野別目次体系」の図が載っていた執筆者を見ると,教育工学会の重鎮の先生方がたくさん書かれていた.大学院も残り1/3になってこの本のことを知ったようでは遅すぎであるが,自分の研究には欠かせない本と出会えてよかった.大学へいく時間が迫っていたので,即必要なところだけコピーをしてもらった.

■ 分野別目次体系9p
・教育工学会は1984年に設立
・教育工学は,人文社会系(教育学など)と理系(電気電子工学など),並びに人間に関する学問(人間工学)を融合した学際的な学問である.
・教育工学の研究対象には,「情報化に対応した教育」,「総合的な学習の時間」などがあり,新しい時代の教育推進には大きな役割を果たす.
・教育工学の体系化した10分野(分類)
 対象:認知
 手段:メディア,コンピュータ利用,データ解析,ネットワーク
 目的:授業研究,教師教育,情報教育
 方法:インストラクショナル・デザイン,教育工学一般

■教育工学研究10,11p
・教育工学や授業設計を構成している学問は,学習心理学,情報科学,システム工学(ジョンソンら 1989)
・システム思考による研究(学習の理論の影響,プログラム学習,学習指導案,視聴覚の学習効果,CAI,CMI,学習の最適化)
・認知過程による研究(プロトコル分析,メンタルモデル,視覚情報処理のメカニズム,情報リテラシー)
・社会との関わりにいる研究(状況学習理論,分散協調学習支援,CSCW/L,遠隔共同学習,情報モラル)

■教員研修(inservice teacher edcation)171,172p
・日本では法律により公的な研修が中心(国や都道府県,市町村の義務)
・教育問題の複雑化・深刻化から校内研修や自主研修が重要になった.
・内容と方法の形骸化,マンネリ化に対応したコース開発が望まれる.
・継続・発展的な校内研修のための適切な指導者がいない.
・個人での研究会の参加も勤務状況に制約を受けている.
・現職教育の重要性が指摘され,年次研や管理職研が行われるようになった.
校内研修のように職務に直結した内容の研修の重要性が見直されている.

■校内研修(school worksop)226-228p
・学校の全員が参加し,自校の教育目標を中心に学校や児童・児童生徒の実態に即した主題を設定する.
・校内研修の特徴(具体性・実践生,日常性・継続性,実効性,主体性,全員参加性・協業性)
・成功のための2要素である「主題設定」と「教員の意欲の喚起と協力」との相乗効果
・校内研修の立案のポイントは,学校教育目標との関連,児童・生徒・教職員の実態,継続性と発展性
・校内研修の組織と運営のポイントは,「なぜ」を考えさせる,推進する機関の設置,時間・経費の確保
・主題の具現化の留意点
 - 一人一人が目的や意識をもっているか
 - 一人一人の能力や特技を活かしているか
 - 成果が日常に生かされているか 
 - 進め方に無理はないか(オーバーワークへの配慮

 教育工学や教員研修について,基本的な理解でできた.今度の研究にもこの辞典を活用していきたい.
 

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December 03, 2007

自由民権

 Cimg9656色川大吉著の『自由民権』を読んだ.きっかけは社会科教育特論演習Ⅱの岡崎先生が「授業づくりの参考にした」と紹介してくださったことである.
 色川氏は,「はしがき」で,自由民権運動とは
「今から100年前,アジアで最初の国会開設を求める国民的な運動が,日本各地から草の根から湧きおこった.それは数十万の人々を新しい結社に参加させ,請願や建白書に署名させ,数百万の一般市民をその渦中にまきこんだ.日本の民衆史上,空前のこと,画期的なことであった.」
と説明している.
 ぼくはこの本を読み考えたことは次の3点である.
・明治維新以降,西洋化を目指し突き進んでいる政府のもと,その波に飲み込まれ多くの民衆が苦労し,犠牲になっている.
・紙幣の肖像画や教科書に登場するような明治の偉人たち業績やその時代の背景を正しく知ることが大切である.
・130年前に自由民権を掲げ戦った先人の思想や行動から,現代の日本人が学ぶべきこと,考えるべきことがある.

 富国強兵と殖産興業,そして文明開化が,明治時代のキーワードである.武士の社会から一気に近代化した画期的な変革のイメージが強い.しかし,政府の一方的なやり方に不満をもち,全国で300以上もの結社がつくられ活発に民権運動をしていた.そして,1882年から88年までのわずか7年間に,自由民権にかかわる激化事件が全国で14件も起きている.それに対して政府は厳しく弾圧した.その様子が序章に「明治背府は,重罪人として人煙まれな域外の地,北海道にどしどし流刑し,強制労働をさせられた」と書かれていた.
 また,運動に参加していた農民戦士を「金品を掠奪分配した」として自身が監修した『自由党史』から切り捨てている板垣退助や「滅私奉公」を国民に押しつけるような専制的な憲法をづくりに奔走した伊藤博文,対外問題に対して「脱亜論」を主張した福沢諭吉など,偉業ばかりが注目されている人物も少なくないと思う.
 さらに,色川氏が30年前に述べた,
「百年前の先人たちが,人間のもちものの中でもっとも尊い『自由』というもののために,一身を犠牲にして戦ったその恩恵に私たちはあずかっている.自由はみずからでかちとるもの,人間の尊厳の源泉のもの,失いやすいものゆえに不断に大切にしなくてはならないもの,そうした教訓を彼らは残した」
という言葉を,ぼくら現代人はより重く受け留めるべきだと思った.

 この本を読んで,歴史的な知識が不足し,一面的な認識しかもっていない自分の不勉強さが分かった.子どもたちが,自分の国の過去を正しくとらえ,未来の社会に対する意志決定力をもつことができるような授業をつくることができるように,もっともっと本を読むべきだと痛感した.
 

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December 02, 2007

納会・募金活動

 Cimg95592日のお昼に野球スポーツ少年団の納会が行われた.グラウンドに団員の子どもたちとコーチ,それに保護者が大きな円をつくった.マウンドには監督と新旧の2人のキャプテンが立ち,まずは監督からあいさつがあった.Cimg9567「けがなくできたことが本当によかった」子どもを指導する者として監督のおっしゃる気持ちがよく分かった.次に2人のキャプテンがマウンドと4つのベースに清めのお酒をかけた.ホッケーではこのような儀式がなかったので少し驚きもあったが,儀式という型が,子どもを教育する場面にあることは大切だと思った.
 Cimg9496お昼ご飯は,公民館でカレーライスを食べてもらった.前日の夜に5年生の保護者・家族に作っていただいた.みなさんの心のこもった味は,子どもたちや参加した大人たちにも伝わったようだ.その他にもえべすやつけもの,らっきょ,りんご,ドーナツなどみなさんから差し入れた食べ物もふるまわれた.Cimg9614
 夜には忘年会が行われた.ぼくが,納会とこの忘年会の担当者.みなさんのご協力のおかげで滞りなく終わりホッとした.

 Cimg9639またその日の午後は,短い時間だったけど,Aコープおやべで行われいた盲導犬育成募金に参加した.今回は,石動小ではなく,大谷小の6年生の活動だった.総合の学習でボランティア活動を学んでいるそうだ.永澤さんが大谷小でお話をされたことがきっかけで3人の子どもたちが,実際に募金を体験することにしたのだそうだ.「自分でやる」と決めた子どもたちだから,心のこもったあいさつやお礼がちゃんとできていた.終わってからの感想では,
「恥ずかしかったけど,だんだんできるようになった」
「お金を入れてもらうとき本当にうれしくなった」
と述べた.担任の津川先生のサポートのおかげで,ボランティアは「人のため」ではなく「自分のため」であることにも少し気づきいい勉強ができたようだ.
 永澤さんのご努力で,南砺市波や高岡市での盲導犬育成募金を行った学校がある.石動小から始まった活動が小矢部市内の学校で行われるいいと思う.そうすることで学校間交流も進むと思われる.

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December 01, 2007

北陸三県教育工学研究協議会

  Cimg93721日,福井市のフェニックスプラザで行われた北陸三県教育工学研究協議会で発表をした.今回の論文タイトルは,「政令指定都市の教育の情報化研修の現状と課題把握」である.8月の日本教育情報学会では,研修回数と教員のICT活用指導力との関係について発表したが,今回は,次のような5つの観点で「研修の特徴」として分析し,政令指定都市で行われている研修の内容面についての現状と課題について発表させていただいた.
・講義・講演が含まれている
・既存ソフトを使っている
・役職者・担当者を対象にしている
・対象者の経験年数を指定している
・対象者の習熟度を示している
 また,北陸三県の大会ということで,富山市,金沢市,福井市について調査した結果も併せて発表した.
 発表の主張点である現状と課題を簡単に言うと,
・機器操作中心の研修を,5カテゴリーに応じた研修に変えていく
・回数や内容に偏りがあるのを,5カテゴリーのバランスがよくなるようにする
・新しい分野の研修となるカテゴリーB,Dに応じた指導用教材をもちした研修をつくる
・対象者や経験年数の限定があることから,全ての教員に5カテゴリーの研修が受けられるように配慮する
・北陸3都市では操作中心の研修の割合が政令指定都市よりも高い
などである.

 Cimg9425自分の発表や質疑の録音を聞き返し,自己評価してみた.(●マイナス面 ○プラス面)
-内容面
●文科省の施策に対して決めつけた言い方をした
○北陸3都市の研修の状況は聴衆の関心をひいた
●自分の中で,「考えたこと」と「分かったこと」を明確な区別できていなくて,話し方にそれが表れてしまった
-話し方
●言葉に詰まる,変な間を入れる,言い直しの回数が多いなど聞きづらい話し方になっていた
●スライドを指し示して説明ができなかった
●語尾の声の大きさが小さく聞き取りにくく,自信がないという印象を与えてしまった
○全体的にゆっくり話し,15分という発表時間を有効に使うことができた
○例えば,「カテゴリーS,つまり,操作中心の研修です」のように聞き手に分かるような言い換えが少しできた

 また, 質疑で「政令指定都市の研修回数の違いに意図があるのか」とい質問を受けた.ぼくは,政令指定都市についてだけのことを答えた.本当はそこで,北陸3県の都市の調査の結果を示し,例えば「カテゴリーS(機器操作習得が主な目的の研修)は,どこの自治体にも多く問題である」など伝えることで研究の価値がよりよく伝わったと思う.こういうミスをしてしまうのは 全て,「何のために」という思考の仕方がまだ未熟なのだと言える.せっかく高橋先生がアドバイスしてくださったにもかかわらず,切り札を切り札ととして使えないことが情けなかった.

 Cimg9401他の方の発表で注目したのは,清水先生の国際交流のお話と村井先生のいじめ問題,安達先生のロボコン実践のお話である.清水先生の「国際交流の実践をする力を身に付ける研修」について,研修をつくるときのポイントを伺いたくて,1年次と2年次の研修計画の改良点を質問させてもらった.Cimg9452また,村井先生が示された「教育工学の学問体系の図」を示し,自分の研究の立ち位置を示すのはとても参考になった.さらに安達先生の実践は斬新なものであり,小学生に見せたら「ロボコンできる中学校へ行きたい」という気持ちにさせるものだと大いに興味をもった.

 今回の発表で一番感じたことは,発表後に評価を受けられることがとても幸せであるということ.今回は,高橋先生も堀田先生も,富山情報研の先生方もいらっしゃらなかった.自己評価には限界がある.今後はそのことも忘れないように発表に臨みたい.

 2007年は今回で3回目になる.高橋先生や堀田先生のおかげで少しずつ発表はよくなっている.しかし,論文の書き方,プレゼンの作り方,発表の仕方は,まだまだ問題が多い.できれば,院生1年目にもう一度発表させていただきたいと思っている.そのためにも研究をしっかりと進めていかなければいけない.

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